ソフトバンクがスマートフォン向けに低料金プランを発表しました。
安倍首相の一声で始まったとされる携帯電話料金の引き下げを要請。
これによって、毎月の携帯電話料金から得られる莫大な利益を元に繰り広げられているスマートフォンのキャッシュバック競争にも終止符が打たれるのではないかと考えられています。
そして、毎月の携帯電話がどれだけ安くなるのか?ということがスマホ利用者にとっては関心事の1つだったと思いますが、今回ソフトバンクが発表したプランでは最安で月額4900円(税抜き)、税込だと5292円と全然安くありません。
スマ放題ライト 通話し放題ライトプラン |
スマ放題 通話し放題プラン |
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基本プラン | 1,700円 | 2,700円 |
データ定額パック・小容量(1) | 2,900円 | |
S!ベーシックパック | 300円 | |
合計 | 4,900円 | 5,900円 |
因みにこの料金は2年契約縛り時の料金で、通話は1回あたり5分以内であれば通話し放題となっている点には注意しなければなりません。
ソフトバンクの現行スマートフォン料金プランは2GBの通信が可能なプランが最安で月額6500円(税別)、税込で7020円となっているので、それに比べると、1800円ほどの違いとなります。
ソフトバンクのワイモバイルブランドは同一サービスで2980円
ソフトバンクにはスマートフォンのブランドとして、「SoftBank」と「Y!mobile」の2つがあり、KDDIのauやNTTドコモとは少し事情が異なります。
「ワイモバイル」ブランドではソフトバンクのプレスリリースにもあるように、1GBまでのデータ通信と10分以内の国内通話が月に300回まで無料となるプランが月額2980円(税別)で提供されています。
1GBというデータ通信上限は今回のソフトバンクが発表した新プランと同じで、無料通話はワイモバイルの方が1回あたり10分と倍となっています。
無料通話は月300回までと制限がありますが、殆どの人にとっては十分以上でしょう。
また、MNPなどでワイモバイルで契約するとデータ通信量の上限が2倍になるので、月額2980円で2GBまで利用できます。
これらのことから実質同一内容のサービスがソフトバンクという同じ会社内で2980円と4900円と2000円近く違いが出る異常な状態といえます。
また、ワイモバイルは端末を購入せず、音声通話SIMだけを購入して利用することも出来るのが他の大手キャリアとは異なります。
そのため、SIMフリー端末やSIMロックを解除したiPhoneなどにワイモバイルのSIMカードを挿して利用することができます。
ソフトバンクの新低料金プランは総務省への抵抗
ソフトバンクは以前から政府からの指摘に対して、傘下のワイモバイルで既に低料金を提供しているということを主張してきました。
今回一応政府の要請に従って新プランを発表しましたが、プランの内容を見ても、改めてワイモバイルの存在を強調しているような感じに受け取れます。
これはプレスリリースを見ても明らかです。
今後KDDIとドコモがどのような料金プランを出してくるのかに注目が集まっていますが、もし横並びの料金プランであれば、政府の目論見は事実上失敗といえます。
大手キャリアの回線を利用した格安SIMを提供するMVNO各社はデータ通信が月3GBできる音声通話SIM通話を月額1600円程度で提供されています。
これら格安SIM会社の殆どのプランに音声通話定額はないですし、MMSに対応したキャリアメール(**@docomo.ne.jpなど)も使えません。
大手キャリアの料金プランがMVNO並になるとは思いませんが、ワイモバイル並の料金プランになることを切に願います。