格安SIMを利用する上で個人的に今悩んでいるのがUQモバイル(ユーキューモバイル)とワイモバイル(ワイモバイル)は結局どっちが自分にとって良いのかというところです。
そこで今回は自分の頭を整理するうえでもUQモバイルとワイモバイルの特徴をそれぞれ比較していきたいと思います。
※2021年2月からの新料金プランに対応して、記事内容を更新しました。
UQモバイルとワイモバイル共通の強み
UQモバイルとワイモバイル共通の強みは、なんといっても格安SIMでありながらドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリア並の通信速度が出ることです。
私自身以前は、LINEモバイル(ドコモ回線)をメイン回線として利用していましたが、平日12時前後のお昼休み中の時間帯は1Mbpsも速度が出ない時も多くあり、正直ストレスを感じていました。
LINEモバイルを利用する前は、ワイモバイルを3年ほど利用していたのですが、その時には通信速度で不満を感じることは一度もありませんでした。
そして、UQモバイルを試しに使った時もワイモバイル同様に通信速度は非常に早く快適だったのが印象的でした。
格安SIMなのに通信速度が早い理由
OCNモバイルやmineoなどMVNOは大手キャリアから通信回線を借りている立場にあります。
当然、通信回線を借りるには費用が発生します。
MVNO各社は、安い料金を提示して利用者を獲得しているため、通信回線を借りるための費用も限度があります。
通信速度を速くするには、大手キャリアから借りる回線帯域を多くすれば良いのですが、それでは費用が膨らみ赤字となってしまいます。
その結果、一般的にMVNOでは利用者が多い時間帯は通信回線の帯域を制限する必要があり、特に都心部の昼時は通信速度が非常に遅い状態となっています。
これに対して、ワイモバイルやUQモバイルは利用者が多い時間帯でも快適です。
何が違うのでしょうか?
よくUQモバイルとワイモバイルはそれぞれKDDIとソフトバンクのサブブランドという表現をメディアでされることがあります。
ワイモバイルはまさにサブブランドという表現が当てはまります。
イー・アクセスの時代を含め元々ワイモバイルはソフトバンクとは別会社だったわけですが、ソフトバンクに買収され今やワイモバイルという会社は存在せず、ブランド名だけがソフトバンクの中で利用されている状態です。
即ちソフトバンクは、自社名のブランドとワイモバイルブランドで携帯事業を運営していおり、これはNTTドコモとは異なります。
このような事からワイモバイルは、MVNOのように通信回線をキャリアから借りているわけではなく、ソフトバンクブランドと同様にキャリアの回線品質となっているので、いつの時間帯でも安定して通信速度が速いのです。
対してUQモバイルは、ワイモバイルとは少し事情が異なります。
UQモバイルを運営しているのは、UQコミュニケーションズ株式会社でauブランドを展開するしているKDDIとは別会社となっています。
ただ、UQコミュニケーションズの筆頭株主はKDDIですので、KDDIの子会社ということになります。
そのため、通信回線についてもKDDIと資本関係が薄いmineoやiijmioなどau回線を利用する他のMVNOとは異なり、優遇されていると考えられます。
実際、KDDIの決算発表会においても、UQモバイルの契約者数について触れられていることがあります。
このようにUQモバイルとワイモバイルは格安SIMというカテゴリで括られる中でも、他のMVNOとは違った立場にあり、それが通信品質の高さにつながっています。
格安SIMなのにMMS対応キャリアメールが利用できる
大手キャリアから格安SIMに移るうえで気にされる人がいるのがキャリアメールが利用できなくなる点です。
mineoなどいくつかのMVNOでは独自のメールサービスを用意しているところがありますが、これはgmailやyahooメールと同じただのウェブメールなので、キャリアメールアドレスにメールを送るとパソコンからのメールとして扱われて迷惑メールフィルタに引っかかることがあります。
それに対してワイモバイルやUQモバイルのメールは、大手キャリア同様MMSに対応したメールなので、携帯メールとして扱われます。
次からは、UQモバイルとワイモバイルを比較してそれぞれのメリットについて紹介しますので、どちらを契約すべきか参考にしてもらえればと思います。
ワイモバイルと比較してUQモバイルを利用するメリット
2021年から始まった新料金プランにおいて、ワイモバイルと比較してUQモバイルを利用するメリットを挙げてみます。
- 余ったデータ容量を翌月に繰り越しが可能ですが、ワイモバイルは繰越出来ません。
- 単身者の契約だとUQモバイルの方が500円ほど安い
- データ容量を消費しないデータ通信が使い放題となる節約モードがある
余ったデータ容量を翌月繰り越し可能
これも他のMVNOではよくあるサービスなのですが、UQモバイルにあってワイモバイルにないのが使わなかった余ったデータ容量の翌月への繰り越しです。
普段は上限まで利用しないけど、旅行なんかのイベントがある時には3GB以上データを使うという人には必須のサービスです。
UQモバイルとワイモバイルで悩んでいる人で、余ったパケットの繰越が重要な人はUQモバイルにしましょう。
単身者はUQモバイルの方がワイモバイルより月額500円安い
UQモバイルの月額料金はワイモバイルに比べて500円安くなっています。
データ容量 | UQモバイル | ワイモバイル |
---|---|---|
3GB | 1628円(税込) | 2178円(税込) |
15GB | 2728円(税込) | 3278円(税込) |
25GB | 3828円(税込) | 4158円(税込) |
一方で、ワイモバイルは家族割に力を入れていて、2回線目以降の料金が月額1000円安くなるので、3人以上の家族で利用するならワイモバイルの方が安くなります。
データ容量を消費しない節約モード
他のMVNOではよくあるサービスなのですが、ワイモバイルにはなくてUQモバイルにあるのが、節約モードです。
通信速度が最大で300kbpsに制限される代わりに、データ容量の消費にカウントされません。
アップルミュージックやYouTube musicなどあまり通信速度を必要としないサービスを利用する際に活用することで、データ消費を抑えることが出来ます。
UQモバイルに対してワイモバイルを利用するメリット
次に、UQモバイルと比較してワイモバイルを利用するメリットは以下の4点挙げられます。
- MMS対応キャリアメールの利用が無料
- 留守番電話サービスが無料(月額300円相当)
- Yahoo!プレミアム会員が無料(月額508円相当)
- PayPay利用時に還元率で優遇される
- YouTube Premium(月額1180円)が3ヶ月間無料
MMS対応キャリアメールの利用が無料
UQモバイルやワイモバイルを利用するメリットとして、MMS対応のキャリアメールが利用できることを最初の方で紹介しました。
しかし、UQモバイルは、MMSに対応したメール機能を利用するには月額200円が必要となります。
対して、ワイモバイルは大手キャリア同様に無料で利用することが出来ます。
月額300円相当の留守番電話サービスが無料
意外と知らていないのですが、ドコモやauに多くのMVNOで留守番電話サービスを利用するには毎月300円の利用料が発生します。
しかし、ワイモバイルやソフトバンクは留守番電話サービスを無料で利用することが出来ます。
ただ、ちょっと注意点があります。
それは録音された留守番メッセージを聞く際に通話料が発生するということです。
これは無料通話オプションを利用している場合でも、留守番電話の録音を聞く場合はかかります。
ヤフープレミアム会員の費用が無料(月額508円相当)
通常月額税込みで508円かかるYahoo!プレミアム会員費用が無料となる「Yahoo!プレミアムforワイモバイル」が2017年からはじまっています。
ヤフープレミアム会員になると、ヤフーショッピングやLOHACOでの買い物時のTポイントが常時5倍になりますし、オークションのヤフオクで中古品なんかを落札した時なんかにも、落札額に対して5%分のTポイントが付与されるなどTポイントが非常に貯まりやすくなっています。
PayPay利用時の還元率が優遇される
PayPayは20%還元になるキャンペーンをペイペイ祭りを時折開催していますが、そのキャンペーンにおいて20%や30%との還元の対象となるには、ソフトバンクのプランを契約しているか、ワイモバイルを契約している必要があります。
ソフトバンクの格安プランであるラインモだとヤフープレミアム会員の特典もありませんし、PayPayの還元率もお得になりません。
YouTube Premium(月額1180円)が3ヶ月間無料
ワイモバイルを契約すると、YouTube PremiumとYouTube Premium Music(月額1180円)が3ヶ月間無料で利用できます。
ワイモバイルは、ソフトバンクが提供するサービスなのでUQモバイルと比べるとこういった付加サービスにおけるお得な特典が多いのがメリットになりますね。
UQモバイルの場合は、KDDIがauに対して行っているNetflixに関連した特典なども利用できませんし、au WALLETでも特段の特典はありません。
UQモバイルが向いている人
ここまでの解説をまとめると、UQモバイルに向いているのは、以下のような利用が多い人です。
- ひとり暮らしなどの単身者で家族割を使えない人
- 余ったデータ料を翌月以降にパケット量は繰り越したい
- auのキャリア決済を使いたい人
ワイモバイルが向いている人
これに対して、ワイモバイルが向いている人は、以下の利用ケースに該当する方となります。
- キャリアメールを利用する(UQモバイルは利用に月々200円発生)
- 留守番電話サービスを利用する(UQモバイルは利用に月々300円発生)
- ヤフーショッピングやヤフオクやLOHACOなどのヤフー系サービスを利用する人
- PayPayを利用する
- YouTube PremiumとYouTube Premium Music(月額1180円)を利用してみたい人