昨年モバイル回線及びモバイルルータを提供するFUJI Wifiと呼ばれるサービスを契約して実際に数ヶ月間利用してみました。
利用してみて思った以上に使い勝手が良かったので固定回線の変わりに利用するのもありだなと感じたので、これから新しい家に引っ越したりしてネットの環境を整えたい人や準備する方へ参考になればと思い、FUJI Wifiがどんなサービスなのかここでは紹介していきたいと思います。
FUJI Wifiとはどんなサービスなのか
FUJI Wifiは株式会社レグルスが提供するモバイル回線とモバイルルータを利用者に提供するサービスです。
モバイル回線とモバイルルータを提供する会社は他にも色々とありますが、FUJI Wifiはが他と比べてどんなところが違うのか、そしてどんな特徴を持っているのでしょうか。
FUJI Wifiを利用するうえでのメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット
通信回線がMVNOではなくキャリア回線のMNO
FUJI Wifiで利用する回線はソフトバンクの回線かauの回線となります。
そしてこれらの回線は、昨今スマートフォンで多く利用されるMVNOの格安SIMとは異なり、キャリアの回線をそのまま利用しています。
そのため、お昼時でも通信速度が大きく低下するという現象はあまり発生しません。
速度制限が無い
FUJI Wifiを利用しようと検討している人は、家で固定回線の変わりに利用することを考えている方や、仕事で大容量の通信を毎月使う人です。
こういった場合に懸念となるのが通信速度の制限です。
いわゆる格安SIMでは、利用する会社によって異なりますが直近3日間で10GB使ったりするとその翌日から大幅な通信速度制限が加えられてしまいます。
そうなると動画視聴や仕事での作業に支障をきたしてしまいます。
それがFUJI WifiだとWiMAX以外の下記料金プランを選択した場合は、速度制限を受けることが基本的にはありません。
- 快適!クラウドプラン
- 200ギガプラン
- 100ギガプラン
- 50ギガプラン
- 25ギガプラン
関連
FUJI wifiのSIMプラン(200ギガプラン)を使ってみた感想は、下記記事をご覧ください。
これを目当てにFUJI WiFiを契約する人が増えているわけです。
但し、過去に提供していたデータ無制限のいつも快適プランについては、2017年7月にソフトバンクから指導が入り、規制強化が行われている旨が報告されたことがあります。
「いつも快適プラン」の月間データ使用量につきまして、回線元からの指導があり 通信品質及びネットワーク利用の公平性を保ち、できる限り多くのお客様の利便性を高めるため 従来より規制の強化が行われるとのことです。 ※回線元の判断により異常な通信量のヘビーユーザーとみなされた場合、速度制限が発生いたします。
出典:「いつも快適プラン」につきまして | FUJI Wifi @ biz
そのため、最近はクラウドsimを使うことで、3日間10GBの制限がない無制限プランを提供する業者も出てきていて、有名なところだとテレビCMも行っている「どんなときもWiFi」があります。
「どんなときもWiFi」は2年契約という縛りがある代わりに月々の費用が3000円代で無制限で利用できます。
これに対して、FUJI wifiも 快適!クラウドプラン でクラウドSIMを使ったサービスを提供しています。
どんなときもWiFiと違い、契約期間の縛りはありません。
クラウドSIMで他に契約期間の縛りがなく、解約金も不要なところとしてはクラウドWi-Fi(東京)という選択肢もあります。
端末はレンタルなので購入費が不要
FUJI Wifiのルータープランでは他の会社が提供するサービスと異なり、モバイルルータを購入するのではなくレンタルする形となります。
そのため契約時に端末を購入して用意する必要はありません。
尚、ルータープランは料金プランの月額費用に端末のレンタル費用も含まれています。
最低利用期間が無いため解約料も無し
続いて他のサービスとの差別ポイントとして挙げられるのが最低利用期間が無いことです。
他のモバイルルータでは携帯電話の大手キャリアのように24ヶ月や25ヶ月といった2年契約の縛りが存在します。
最近ではギガゴリWiFiのように1年契約のところも出てきましたが、それでも1年間縛られるのはデメリットでしかありません。
それに対してFUJI Wifiではそういった契約期間の縛りがありません。
当然契約期間の縛りが無いですから、いつ解約しても解約料は発生しません。
契約期間に縛りが無い代わりにWiMAXなどで行われているキャッシュバックキャンペーンなどはありませんが、契約期間の縛りが無いのに、先程紹介したような安い料金で利用出来るのは非常に魅力的です。
バッテリーが無償交換
FUJI Wifiを1年以上継続して利用した場合は、モバイルルータのバッテリーを無償で交換してくれます。
バッテリーは使っているうちに劣化して、満タンに充電しても利用できる時間は短くなってしまうので、バッテリーを交換を無償でおこなってくれるのは嬉しいサービスです。
WiMAX2がUQ WiMAXよりも30%以上安い
FUJI WifiにWiMAX2とauのLTE回線を月々3200円で使い放題のプランが最近登場しました。
その名は「WiMAX2+プラン」。
これをWiMAXの大手であるUQ WiMAXの使い放題プランである「UQ Flatツープラス ギガ放題プラン」と料金や契約内容について比較してみます。
FUJI Wifi | UQ WiMAX | |
月額料金 | 3200円 | 4380円 |
LTE回線利用オプション料 | 無し | 1005円 |
契約期間 | 無し | 2年~3年 |
解約違約金 | 無し | 1万4000円~1万9000円 |
上の表を見てもらえればFUJI Wifiの圧倒的なコストパフォマンスの良さを実感できると思います。
WiMAXの回線だけでなくauのLTE回線を利用する場合は、UQ WiMAXの2年契約だと月額1005円かかるのでFUJI Wifiはそれと比べると約半額という安さです。
また、FUJI WifiのWiMAXプランは安いだけでなく、2年や3年といった契約期間の縛りもありません。
UQ WiMAXの使い放題のプランでは2年から3年の契約縛り期間があるため、途中で解約すると1万4000円から1万9000円にも及ぶ違約金が発生します。
WiMAXを利用するならばFUJI Wifiを選択しない理由が見当たりません。
尚、速度制限についてはFUJI WifiもUQ WiMAXも同じで、直近3日間で10GB以上利用すると速度制限がかかります。
デメリット
ここからはFUJI Wifiのデメリット面についても触れておきます。
まずデメリットの1つとして挙げられるのは支払い方法がクレジットカード払いに限定されるということです。
クレジットカードのように使えるデビットカードも使用出来ません。
これは他のレンタルWi-Fiでも殆ど同様です。
個人的には、他の支払い手段があってもポイントが貯まってお得なクレジットカード払いを選択しますが、クレジットカードが作りにくい学生の場合もあるのでデメリットとして挙げました。
FUJI Wifiの契約方法について
ここからはFUJI Wifiを実際に使ってみたいという方に向けて、契約方法について解説していきます。
FUJI Wifiを利用するには、レグルスの会員になる必要があります。
会員になるのは、楽天やAmazonのような他のwebサービスと同じでに無料です。
会員登録する際には運転免許証やパスポートなどの本人確認書類が必要となります。
尚、本人確認書類が用意できないという方は、本人確認書類が不要な同等サービスとしてはfamifiというサービスもあります。
famifiは、直近3日間の利用量によっては速度制限はありますが、FUJI Wifiと同じく使い放題で契約縛りがありません。
レグルスの会員登録が完了したら発行されたIDとパスワードを使ってマイページにログインします。
マイページではモバイルWi-Fiの新規申込みや契約内容の確認に、解約手続が出来ます。
マイページ内の「新規お申し込み」を選択して、下記契約プランなどを選択して申込みを行います。
- 契約プラン
- 契約台数
- ACアダプタの購入有無と購入個数
- 利用開始時期
- クーポンコード(持っている場合は)
因みに、モバイルルータの充電をUSBケーブルで行う人はACアダプタの購入は必須ではありません。
またクーポンコードはFUJI WifiのTwitterなどでお知らせされる場合がありますが、最近は人気が高いため期待薄です。
そしてFUJI Wifiのモバイルルータ一式がゆうパケットで送られてきました。
送付物一式にはモバイルルータ以外に使い方を記したマニュアルが入っています。
尚、この利用ガイドは、解約時に返却することになるので捨てないように注意してください。
富士ソフト製のFS030Wを使用
さて今回私の元へ送られてきたモバイルルータですが、富士ソフト製のFS030Wでした。
以前は他にも数種類のモバイルルータがレンタル出来ましたが、2020年3月時点ではこのFS030Wのみとなっていました。
2022年3月時点ではH1とGlocalMe U3の2機種となっています。
なお、FS030WはAmazonでも購入できます。レンタルで傷つけたり、紛失や破損が怖い人は自分で購入して、SIMプランを契約して利用する手もあります。
FS030Wの詳細スペックは下記富士ソフトのサイトをみて頂ければと思いますが、主なスペックは以下のようになっています。
- USB2.0
- 無線LAN:2.4GHz/5GHz
- Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
- 連続通信時間:約20時間(LTE通信時)
- 連続待受時間:約600時間
- 同時接続台数:15台
- 重さ:約128g
FS030Wですが実際に使ってみると軽くて小さいので持ち運びにも便利でした。
FS030Wの裏蓋を明けてバッテリー部分を確認してみるとバッテリー容量は3060mAhでした。
そしてバッテリーを外すと、ソフトバンクのSIMカードが挿入されている事が分かります。
FUJI Wi-Fiを使ってみた評価
送付されてきたFS030Wの電源を入れて、手持ちのiPhoneをWi-Fiで接続して、通信速度を測定してみました。
測定したのは、平日のお昼12時前後といういつも回線が混雑してスピードが出ない時間。
iPhoneでは格安SIMのLINEモバイルを使っていたのですが、それだと1Mbpsも出ませんでしたが、FUJI Wifiに接続して測定するとダウンロードで20Mbps以上の速度が出ました。
平日昼間にこれだけの速度はMVNOだと出ません。
流石ソフトバンクのキャリア回線を利用しているだけのことはあるなと感じましたね。
そして、自宅のPCやPS4など他の機器をFUJI Wifiに接続してAmazonプライムビデオなど動画を視聴し続けましたが、特に速度が遅くて視聴に支障をきたすようなことはありませんでした。
これだけの回線品質でありながら速度制限が実質無いサービスを月額2000円から利用できるのは中々ありません。
家の固定回線を考えている方や、仕事で使うことを考えている方は一度検討してみるといいと思います。